トレンドマイクロの法人向け製品をわかりやすく解説

近年、サイバー攻撃の手法が高度化し、企業の情報資産を狙った標的型攻撃やランサムウェア被害が増加しています。そのような状況下において、世界的なサイバーセキュリティ企業である「トレンドマイクロ」は、エンドポイントやクラウド、ネットワークといった多方面で法人向けセキュリティ製品を多く開発・提供しています。
本記事では、トレンドマイクロの法人向け製品をわかりやすく解説します。
トレンドマイクロについて
トレンドマイクロ(Trend Micro)は、世界的なサイバーセキュリティ企業であり、個人向け・法人向けの幅広いセキュリティソリューションを提供しています。トレンドマイクロの製品は日本国内の多くの企業で導入されており、エンドポイントやクラウド、ネットワークなど、あらゆる領域でのセキュリティ対策に強みを持っているのが特徴です。
特に近年ではAIや機械学習を活用した高度な脅威検知技術を導入しており、ゼロトラストセキュリティの概念に基づいたサイバー攻撃対策を推進しています。
トレンドマイクロの法人向け主要製品
トレンドマイクロは、企業のセキュリティニーズに応じた幅広いソリューションを提供しています。ここでは、法人向けの主要な製品を紹介します。
業務用PCを保護できる製品
エンドポイントセキュリティを実現できる製品の中で代表的なのが、Vision One SaaSとウイルスバスタービジネスセキュリティサービスの2つです。
Vision One SaaS
Vision One SaaSは、企業のPCやサーバーを保護するウイルス・マルウェア対策ソフトです。AIと機械学習を活用した高度な脅威検知機能を搭載しています。従来のウイルス対策に加え、EDR(Endpoint Detection and Response)機能を備えており、リアルタイムでの脅威検出と対処が可能です。クラウド環境とオンプレミス環境の両方に対応しており、柔軟に導入することができます。
また、メールセキュリティやサーバーセキュリティなどを統合的に保護できるのが、Vision One SaaSです。
対象企業目安
Vision One SaaSを導入するおすすめ対象企業としては、PC保護台数が100台を超える企業です。
各エンドポイントの保護に加えて、将来的にサーバー保護、メール保護、モバイル保護などを拡張して、統合的に保護することができます。
ウイルスバスタービジネスセキュリティサービス
ウイルスバスタービジネスセキュリティサービスは、PCやスマホ、タブレットなど複数のデバイスをクラウド上で一元管理できる製品です。スマホやタブレットに対するセキュリティ対策が可能なため、外出先で業務を行う社員のデバイスを安全に管理できます。
対象企業
ウイルスバスタービジネスセキュリティサービスがおすすめの対象企業は、1~100名規模の企業です。
低コストで、セキュリティ保護を行えるのに加えて、必要があればEDR、XDRを追加することも可能です。
サーバーを保護できる製品
サーバーセキュリティを実現できるのがVision One SaaSです。Vision One SaaSは、サーバーや仮想環境を包括的に保護するセキュリティソリューションです。オンプレミス環境やクラウド環境(AWS・Azure・Google Cloud)、仮想環境(VMware・Hyper-V)に対応しており、企業のサーバーをサイバー攻撃から守るための多層防御機能を備えています。
下記の記事でサーバーセキュリティのポイントを解説していますので、こちらも参考にしてください。
EDR・XDRマネージドサービス
Vision One SaaSやウイルスバスタービジネスセキュリティサービスは、EDR(Endpoint Detection and Response)およびXDR(Extended Detection and Response)が追加できるようになっています。
EDRとは、企業のエンドポイントやネットワーク、サーバー、クラウド環境、メールシステムなどにわたるセキュリティログを統合的に分析し、サイバー攻撃の早期検知・対応を実現します。
また、XDR(Extended Detection and Response)は、従来のEDR(エンドポイント中心の監視・分析)よりも範囲が拡大しているのが特徴です。ネットワークやクラウド、メールといった複数の環境を統合的に可視化することで、より高度な脅威検知を実現できます。
トレンドマイクロの製品を導入するメリット
トレンドマイクロの特徴は、中小企業から大企業まで幅広い企業ニーズに対応できる製品を提供している点です。たとえば中小企業向け製品の場合、シンプルな管理画面と導入のしやすさを重視し、専門的なIT知識がなくても運用可能な仕様になっています。
大企業向け製品の場合は、クラウドやネットワークレベルでの高度な防御機能を備え、エンタープライズ環境全体のセキュリティを統合管理することが可能です。企業規模やITリソースに応じて最適なセキュリティ製品を選定できます。
まとめ
今回は、トレンドマイクロの法人向け製品について解説しました。
トレンドマイクロは、エンドポイントやクラウド、ネットワークの各領域に対応した強力なセキュリティソリューションを提供しています。企業の規模やニーズに応じて最適な製品を選択できるのが魅力です。
サイバー攻撃のリスクが高まる現代において、トレンドマイクロの製品は、企業の安全性を確保するために重要な選択肢となります。自社のIT環境やセキュリティ課題を見直し、トレンドマイクロの製品を活用してより強固なセキュリティ体制を構築していきましょう。