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ネットワークセキュリティ徹底比較|UTM・SASE・ZTNA・SWG・FWaaSの違いとおすすめ製品

ネットワーク防御

「自社のネットワークセキュリティを見直したい。だが、UTM・SASE・ZTNA・SWG・FWaaS など類似の用語が多すぎて、何をどう比較すればよいか分からない」――そんな声が増えています。

クラウド/SaaS活用とテレワーク常態化により、「拠点の出入口を1台で守ればよい」とされたネットワーク防御の前提が崩れ、製品カテゴリは一気に細分化しました。同じ”ネットワークセキュリティ”の名前でも、守る位置・対象・運用形態が大きく異なるのが今のマーケットです。

本記事では、ネットワークセキュリティの主要5タイプ(UTM/NGFW・SASE・SWG/CASB・ZTNA・FWaaS)を整理し、c-compe.com で取り扱う代表製品を交えながら、自社規模・働き方・コスト感に合った製品の選び方を実務目線で一気通貫に解説します。

「ネットワークセキュリティ 比較」が難しくなった3つの背景

数年前まで、企業のネットワークセキュリティといえば「本社・拠点ごとに UTM/ファイアウォールを1台置き、社内通信を集約して守る」という設計が標準でした。しかし、以下3つの変化により、この前提は完全に崩れています。

環境変化 影響
① クラウド/SaaS化 守るべきデータが社内サーバから Microsoft 365・Salesforce などSaaS側に移動。「社内ネットワークの中で守る」前提が成立しない
② テレワーク常態化 社員が自宅・カフェ・出張先など多様な場所から業務。本社UTMを通らない通信が増え、従来の境界型防御では監視できない
③ サプライチェーン攻撃の高度化 VPN機器の脆弱性突破、取引先経由の侵入が増加。境界1か所で防ぐ「鎧型」では不十分、ユーザ/端末/アプリ単位の認証が必要

こうした変化に対応するため、ネットワークセキュリティ製品は「従来型のオンプレUTM」「クラウドネイティブな SASE/SWG/ZTNA」「その中間のハイブリッド形態」へと多様化しました。だからこそ、製品名だけ眺めても比較がしづらいのです。

ネットワークセキュリティ 主要5タイプの全体像

UTM機器

現在、企業向けネットワークセキュリティ製品は、おおむね次の5タイプに整理できます。

① UTM/NGFW(次世代ファイアウォール)

拠点インターネット境界に設置するゲートウェイ型のオールインワン機。FW(パケットフィルタ)・IPS(侵入防止)・アンチウイルス・Webフィルタリング・VPN・メールセキュリティなどを1台に統合します。

  • 向く企業:拠点が1〜数か所で、社員が物理オフィス中心の中小〜中堅企業
  • 導入形態:ハードウェアアプライアンス(買い切り)+年額保守
  • 代表製品:Sophos Firewall(XGSシリーズ)、FortiGate、Palo Alto PA シリーズ など

 

② SASE(Secure Access Service Edge)

SD-WAN(広域ネットワーク制御)にクラウド型セキュリティ機能(SWG・CASB・ZTNA・FWaaS)を統合し、ユーザがどこにいても同じポリシーで通信を保護するクラウドサービス。Gartner社が2019年に提唱したアーキテクチャです。

  • 向く企業:多拠点/テレワーク中心/SaaS中心の働き方の中堅〜大企業
  • 導入形態:クラウドサービス(月額サブスクリプション)
  • 代表製品:Check Point Harmony SASE(Webセキュリティ Plus)、Cato Networks、Zscaler、Netskope など

 

③ SWG/CASB(クラウド型 Web/SaaS 監視)

ユーザのWebアクセスやSaaS利用通信をクラウドプロキシで中継・監視し、危険サイトへのアクセス遮断、SaaS上の機密データ持ち出し検知、シャドーIT可視化を行うサービス。SASEを構成する一機能としても提供されます。

  • 向く企業:SaaS中心・シャドーIT管理を強化したい企業
  • 導入形態:クラウドサービス(月額サブスクリプション)
  • 代表製品:Zscaler Internet Access、Netskope、Cisco Umbrella、Microsoft Defender for Cloud Apps など。なお c-compe.com では SWG/CASB 単体製品は未取扱で、後述の Sophos Workspace ProtectionWebセキュリティ Plus(Check Point Harmony SASE) の中に SWG 機能が統合される形で提供されます。

 

④ ZTNA(Zero Trust Network Access)

従来のリモートアクセスVPNの代替として登場した、ゼロトラスト型リモートアクセス。「ネットワークを丸ごと信頼する」のではなく、ユーザ・端末・アプリ単位で都度認証し、必要最小限のアクセスのみ許可します。

  • 向く企業:多くのリモートワーカー・パートナー/業務委託先を抱える企業、VPN脆弱性を排除したい企業
  • 導入形態:クラウドサービス(月額サブスクリプション)
  • 代表製品:Zscaler Private Access、Cloudflare Access、Cato ZTNA、Check Point Harmony Connect、Sophos ZTNA(Sophos Workspace Protection に内蔵) など

 

⑤ FWaaS(Firewall as a Service)

オンプレファイアウォール機能をそのままクラウドで提供する形態。SASEを構成する一要素として登場することが多く、単体製品というより「クラウド側でFWを動かす」考え方です。

  • 向く企業:拠点ごとのFW運用を集約したい多拠点企業/クラウド移行を進めたい企業
  • 導入形態:クラウドサービス(SASEパッケージの一部として提供されることが多い)

 

▶ 関連記事:SASEを構成する要素を完全解説|SD-WAN・SWG・CASB・ZTNA・FWaaSの役割と選び方

 

ネットワークセキュリティ 5タイプ徹底比較表

5タイプを「適合する企業規模」「適用シーン」「コスト構造」「運用負荷」「拡張性」で並べると、違いが一目で分かります。

タイプ 適合企業規模 主な適用シーン コスト構造 運用負荷
UTM/NGFW 小〜中堅
(〜500名)
物理オフィス中心の境界防御 買い切り+年額保守 中(機器運用と更新作業あり)
SASE 中堅〜大企業
(多拠点)
テレワーク・SaaS活用全般 月額サブスクリプション 低〜中(クラウド側で更新)
SWG/CASB 中堅〜大企業 SaaS監視・シャドーIT可視化 月額サブスクリプション 低(クラウド型のため)
ZTNA 中堅〜大企業 VPNの置き換え/パートナー接続 月額サブスクリプション 低(ID基盤と連携)
FWaaS 中堅〜大企業
(多拠点・クラウド移行中)
FW機能のクラウド集約 月額(SASEの一部として) 低(クラウド側で更新)

ポイントは、「UTMだけが買い切り型、その他はサブスク型」「UTMだけが拠点に物理機器、その他はユーザ/端末側にエージェントまたはブラウザで対応」という構造の違いです。

代表的なネットワークセキュリティ製品の比較

SASE構成

c-compe.com で取り扱う代表的なネットワークセキュリティ製品を、上記カテゴリに当てはめて比較します。

Sophos Firewall(UTM/NGFW 代表)

英国 Sophos 社が提供する世界シェア上位の UTM/次世代ファイアウォール。FW・IPS・サンドボックス・Webフィルタ・アプリケーション制御・SD-WAN・SSL/TLSインスペクションを1台に統合。同社EDR(Intercept X)と連携して脅威情報を共有する Synchronized Security が大きな差別化ポイントです。

日本語の管理画面・ローカルサポート・販売パートナー網が充実しており、中小企業〜中堅企業のオンプレ境界防御の現実解として根強い人気があります。

Webセキュリティ Plus(Check Point Harmony SASE 代表)

イスラエル Check Point Software 社のクラウド型SASE。月額サブスクリプションで SWG・CASB・ZTNA・FWaaS が一括提供され、世界トップクラスの脅威インテリジェンス(ThreatCloud)を活用したリアルタイム防御が特長です。

拠点UTMの設置不要で、エージェントまたはブラウザベースで全ユーザに同じセキュリティポリシーを適用できるため、テレワーク・多拠点・SaaS中心の働き方をしている企業に最適です。

Sophos Workspace Protection(ZTNA/SWG/DNS統合 代表)

英国 Sophos 社のリモート/ハイブリッドワーカー向け統合ワークスペース保護。ハードニングされた Chromium ブラウザ Sophos Protected Browser を中核に、Sophos ZTNA・DNS Protection・Secure Web Gateway(SWG)・SaaSコントロール・ローカルデータ制御を1ライセンスにバンドル。SASE/SSE と同等の保護を、トラフィックをクラウドに迂回させずに実現するのが特長です。

従業員にとっては「普段どおりのブラウザ」で業務を行うだけで、裏側で ZTNA/SWG/DNS 保護が透過的に動作。Sophos Firewall・Sophos Endpoint との Synchronized Security 連携により感染端末を自動隔離できるため、UTM(Sophos Firewall)と組み合わせると拠点 + リモートを一気通貫で守る構成が組めます。

向く企業:BYOD・業務委託・ゲストアクセスが多く、ZTNA/SWG をシンプルに導入したい中堅〜大企業。フルSASEは大きすぎる/レイテンシが気になる、というケースの現実解。

ネットワークセキュリティ 製品比較表

Sophos Firewall Check Point Harmony SASE Sophos Workspace Protection
カテゴリ UTM/NGFW SASE ZTNA/SWG/DNS統合
守る対象 拠点出入口の通信全般 全ユーザの Web/SaaS/社内アプリアクセス リモート/ハイブリッドワーカーの Web/SaaS/社内アプリアクセス
導入形態 アプライアンス+保守 クラウドサービス(月額) クラウドサービス(月額)
向く企業 本社中心の中小〜中堅 テレワーク/多拠点/SaaS中心 BYOD・業務委託が多い/フルSASE は重いと感じる企業
詳細ページ 詳細を見る ➡ 詳細を見る ➡ 詳細を見る ➡

すべての企業に「正解の1製品」は存在しません。UTM・SASE・ZTNA は守る対象(拠点/全ユーザ/リモート)と運用形態(オンプレ/クラウド)が異なるため、自社の構成・働き方に応じた組み合わせが基本です。

▶ 関連記事:SASEとUTMの違いを徹底比較|クラウド時代に選ぶべきセキュリティは?

 

自社にあったネットワークセキュリティの選び方 5ステップ

選定の検討

製品の比較表を眺めているだけでは、結局どれを選ぶべきか判断できません。次の5ステップで自社条件を整理すると、最適カテゴリが自然と絞り込めます。

STEP 1:拠点数・働き方を整理する

社員のうち何割が物理オフィス勤務/テレワーク勤務か、拠点はいくつあるか、海外拠点はあるか、を最初に明確化します。本社中心ならUTM、テレワーク/多拠点中心ならSASEが基本路線です。

STEP 2:守るべきデータの所在を確認する

機密データ(顧客情報・設計データ・契約書)が「社内ファイルサーバ」にあるか「Microsoft 365/Salesforce/Box などSaaS」にあるかを棚卸しします。SaaS側の比重が大きいほど SASE/SWG/CASB の優先度が上がります

STEP 3:運用体制を考える

社内に専任のセキュリティ担当はいるか。アラート対応・パッチ適用・年次更新を回せるか。難しければ、製品単体ではなく運用代行(MSSP)込みの提案を検討すべきです。アラート監視〜インシデント対応を24時間365日で外部専門家に任せられるマネージド型サービスは、人手不足の企業にとって現実解になります。

STEP 4:コストモデルを比較する

UTM は初期費用が高く5年TCO は抑えやすい傾向、SASE は初期投資が低く月額コストが継続発生する傾向。短期キャッシュフローと中長期のTCOの両面で比較します。デジタル化・AI導入補助金を活用すれば、初期費用やライセンス費用の自己負担を大きく抑えられます。

STEP 5:将来の拡張性を見据える

「3年後にテレワーク比率が増えそう」「海外拠点を立ち上げる」「M&Aで拠点が増える」――こうした将来計画があるなら、最初からSASE/ZTNAを選ぶ方が将来の追加投資を抑えられます。足元の最適解と将来の拡張性のバランスを意識しましょう。

アーデントの「ネットワークセキュリティ最適化」サポート

アーデントでは、Sophos Firewall(UTM/NGFW)Sophos Workspace Protection(ZTNA/SWG/DNS統合)Check Point Harmony SASE など、カテゴリの異なる主要ネットワークセキュリティ製品をワンストップで取り扱い、「自社にどの組み合わせが最適か分からない」という企業様に客観的な選定アドバイスを提供しています。

さらに、デジタル化・AI導入補助金の支援事業者として、補助金申請から導入・運用支援までトータルでサポート。中小企業・小規模事業者の皆さまは、補助金活用により自己負担を抑えながらネットワークセキュリティを大幅に強化できます。

「現状のUTMの保守期限が近い」「テレワーク導入でセキュリティを見直したい」「補助金を使えるか確認したい」など、お気軽にご相談ください。

よくある質問

Q1. ネットワークセキュリティ製品はどう比較すればいいですか?

『設置形態(オンプレ/クラウド)』『カバー範囲』『対象ユーザ』『コスト構造』『運用体制』の5軸で並べると違いが見えやすくなります。同じ”ネットワークセキュリティ”の括りでも、UTMとSASEでは守る位置とコストモデルがまったく異なるため、自社の働き方・拠点構成と照らし合わせて比較するのが鉄則です。

Q2. 中小企業に最適なネットワークセキュリティ製品は何ですか?

拠点が1〜2か所で社員が物理オフィス中心ならUTM/NGFW(例:Sophos Firewall)。すでにテレワーク・SaaS中心ならクラウド型SASE(例:Webセキュリティ Plus)の方が初期投資を抑えながらリモートユーザまで一律に守れます。社員数50名以下で運用人員が限られる場合は、運用代行込みの提案が安心です。

Q3. SASEとUTMはどちらを選ぶべきですか?

判断基準は「社員のいる場所」と「業務システムの場所」の2軸です。社員も業務サーバも自社拠点中心ならUTM。社員はテレワーク/業務システムはSaaS中心ならSASE。多くの企業は中間で、「本社UTM+テレワーカーにSASE/ZTNA併用」というハイブリッド構成も増えています。

Q4. ネットワークセキュリティとEDR/EPPは両方必要ですか?

はい、両方必要と考えるのが現代の標準です。ネットワーク(UTM/SASE等)は「通信路」と「境界」を守り、EDR/EPPは「端末そのもの」を守ります。標的型攻撃やランサムウェアは複数経路で侵入するため、入口で全て防ぐのは不可能。多層防御で被害を最小化します。

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