ESET PROTECTのプラン比較|Entry・Advanced・Complete・Eliteの違いと料金(月額/年額)を中小企業向けに解説

法人向けの「ESET PROTECT」を検討すると、必ず突き当たるのが Entry/Advanced/Complete/Elite という4つのプランの違いです。
結論から言うと、多くの中小企業にとっては「暗号化とクラウドサンドボックスまで含む Advanced」が標準的な選択肢、メールやMicrosoft 365上のデータまで一括で守りたいなら Complete、EDR/XDR(検知・対応)まで内製したい中堅企業なら Elite が目安になります。
この記事では、4プランの機能差・料金の目安・選び方を、専門用語をかみ砕いて中小企業の経営者・情シス担当者向けに整理します。
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ESET PROTECTのプランはどれを選べばいい?
先に要点をまとめます。判断軸は「暗号化・サンドボックスが要るか」「メールやM365まで守るか」「EDR/XDRで侵入後の検知・対応までやるか」の3つです。
- Entry:ウイルス対策+ファイアウォール+管理コンソールの基本セット。まず最低限を低コストで揃えたい小規模向け。
- Advanced:Entryに フルディスク暗号化 と クラウドサンドボックス を追加。中小企業の「標準」。
- Complete:Advancedに メールセキュリティ と Microsoft 365/Google Workspace保護 を追加。クラウドメール・SaaSまで一括で守りたい会社向け。
- Elite:Completeに EDR/XDR(ESET Inspect) と 多要素認証(MFA) を追加。検知・対応まで内製したい中堅向け。
運用まで任せたい場合は、24時間の監視・対応を専門家が代行する ESET PROTECT MDR という上位サービスもあります。
そもそもESET PROTECTとは?
ESET PROTECTは、スロバキア発のセキュリティベンダー「ESET(イーセット)」の法人向け統合エンドポイントセキュリティです。日本ではキヤノンマーケティングジャパンが提供しています。
かつては「アンチウイルス」「暗号化」「サンドボックス」などを個別製品として販売していましたが、現在はそれらを必要なレベルごとに束ねた4つのプランに整理され、1つのクラウド管理画面(ESET PROTECT)からまとめて管理できるようになりました。

ポイントは、4プランが「下位プランの機能をすべて含み、上位ほど機能が積み上がる」階層構造になっていること。だから選び方は「自社にどこまでの機能が必要か」を下から積み上げて考えると分かりやすくなります。
Entry・Advanced・Complete・Eliteは何が違う?
主な機能がどのプランに含まれるかを一覧にしました(○=含む/-=含まない)。
| 機能 \ プラン | Entry | Advanced | Complete | Elite |
| エンドポイント保護(ウイルス対策/NGAV) | ○ | ○ | ○ | ○ |
| ファイアウォール・迷惑メール対策 | ○ | ○ | ○ | ○ |
| クラウド/オンプレ統合管理コンソール | ○ | ○ | ○ | ○ |
| フルディスク暗号化 | - | ○ | ○ | ○ |
| クラウドサンドボックス(LiveGuard Advanced) | - | ○ | ○ | ○ |
| メールセキュリティ(Mail Security) | - | - | ○ | ○ |
| クラウドアプリ保護(M365/Google Workspace) | - | - | ○ | ○ |
| 脆弱性・パッチ管理 | - | - | ○ | ○ |
| EDR/XDR(ESET Inspect) | - | - | - | ○ |
| 多要素認証(MFA) | - | - | - | ○ |
※機能の正確な内訳は提供時期・バージョン・販売代理店のパッケージにより異なる場合があります。導入前に最新のカタログ/見積でご確認ください。
各プランはどんな会社に向いている?
機能差を「どんな会社に向くか」に翻訳すると、選びやすくなります。
| プラン | 向いている会社 |
| Entry | まず最低限のウイルス対策と集中管理を低コストで始めたい小規模事業者。 |
| Advanced | PCの紛失・盗難に備えた暗号化や、未知の攻撃を防ぐサンドボックスまで欲しい中小企業の標準。 |
| Complete | M365やGmailなどクラウドメール・SaaS上のデータまで一括で守りたい会社。 |
| Elite | 侵入を前提に検知・対応(EDR/XDR)まで自社で回したい、情シス体制のある中堅企業。 |
ESET PROTECTの料金・月額/年額の目安はいくら?
法人ライセンスは「1台あたりの年額×台数」が基本で、台数が多いほど、また契約年数が長いほど1台あたりは安くなります。
キヤノンマーケティングジャパンの公表例では、中堅・大企業向けの Advanced クラウドが年額およそ4,200円/台(従来の個別製品を合算した6,940円の約6割)とされています。これを基準にすると、各プランの相対的な目安は次のイメージです。
| 項目 \ プラン | Entry | Advanced | Complete | Elite |
| 年額の目安(1台あたり) | 約3,000円台 | 約4,200円〜 | 約5,000〜6,000円 | 約7,000円〜 |
| 主な追加機能 | 基本のEPP | +暗号化・サンドボックス | +メール・M365保護 | +EDR/XDR・MFA |
※上記は概算の目安です。正確な金額は台数・契約年数・販売代理店の見積りにより変動します。最新の価格はキヤノンITSの価格シミュレーターや販売代理店でご確認ください。
こうしたセキュリティ費用は、「デジタル化・AI導入補助金」などの公的支援で抑えられる場合があります。対象や補助率は年度の公募要領で変わるため、活用を検討する際は最新の要領確認と専門家への相談をおすすめします。
▶ 関連記事:法人向けセキュリティソフトの料金・月額相場はいくら?費用の内訳と補助金で抑える方法
EDR(ESET Inspect)はどのプランから使える?
「ESETでEDRを使いたい」という場合、注意したいのは EDR/XDR機能(ESET Inspect)が含まれるのは最上位のEliteからだという点です。EntryからCompleteまでは“侵入を防ぐ”ことが中心で、“侵入された後に気づいて対応する”EDRは付きません。
ウイルス対策(EPP)とEDRの違いがピンとこない場合は、下の関連記事もあわせてご覧ください。考え方は他社製品でも共通です。
▶ 関連記事:EDRとは?通常のウイルス対策ソフトとの違いを徹底解説
クラウド版とオンプレミス版、旧製品からの切替は?
ESET PROTECTには、管理サーバーを自社に置くオンプレミス版と、管理画面をクラウドで使うクラウド版があります。サーバー構築・維持の手間がかからないクラウド版が、中小企業には扱いやすい選択肢です。
また、以前の「ESET Endpoint アンチウイルス」などの旧製品を使っている場合も、現行のESET PROTECTプランへ切り替える形になります。ライセンスの移行方法は代理店によって案内が異なるため、更新のタイミングで相談するのが安全です。
ESETと他社(ウイルスバスター等)はどう選ぶ?
ESETは「動作が軽い・誤検知が少ない・管理がシンプル」と評価されることが多い製品です。一方で、トレンドマイクロのウイルスバスター ビジネスセキュリティや、Sophos、Microsoft Defenderなども有力な選択肢で、会社の規模・既存のIT環境・運用体制によって最適解は変わります。
他社製品との横並び比較は、下の関連記事で詳しく解説しています。
▶ 関連記事:エンドポイント徹底比較|ESET PROTECT vs ウイルスバスター vs Sophos Endpoint
よくある質問(Q&A)
Q. 中小企業ならどのプランが無難ですか?
A. 暗号化と未知の攻撃対策(サンドボックス)まで含む Advanced が標準的です。メールやMicrosoft 365上のデータまで守りたいなら Complete を検討してください。
Q. ESETにEDRはありますか?
A. あります。EDR/XDR機能は「ESET Inspect」として最上位の Elite に含まれます。運用まで任せたい場合はマネージドの「ESET PROTECT MDR」もあります。
Q. 後からプランを上げられますか?
A. 上位プランへの切り替えは可能です。下位の機能を含んだ積み上げ式なので、まずAdvancedで始めて必要に応じてComplete・Eliteへ、という進め方もできます。
Q. 料金は1台いくらですか?
A. プラン・台数・契約年数で変わります。目安としてAdvancedで年額4,200円/台程度(公表例)。正確な金額は代理店の見積りで確認してください。
Q. クラウド版とオンプレ版、どちらがよいですか?
A. サーバー構築・運用の手間がないクラウド版が中小企業には扱いやすい傾向です。既存の運用ルールやネットワーク要件があればオンプレ版も選べます。
まとめ
ESET PROTECTは、Entry→Advanced→Complete→Elite と機能が積み上がる階層構造です。
多くの中小企業は「暗号化・サンドボックスまでの Advanced」が標準で、メール・M365まで守るなら Complete、EDR/XDRまで内製するなら Elite が目安になります。
機能の細かな内訳や正確な料金は提供時期・代理店で変わるため、最新カタログと見積りでの確認が安心です。
自社にどのプランが合うか、補助金活用も含めて整理したい場合は、お気軽にご相談ください。