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法人向けサーバーセキュリティソフトの選び方|Windows/Linuxサーバーを守る製品比較と費用相場【中小企業向け】

法人向けサーバーセキュリティソフトの選び方

「PCにはウイルス対策ソフトを入れているが、サーバーは手つかず」——中小企業ではよくある状態です。しかし、業務データや基幹システムが集まるサーバーは、攻撃者にとって最も価値の高い標的です。結論から言うと、サーバーにはPC向けとは別に、サーバー用のセキュリティ(多層防御)を用意するのが基本です。

この記事では、法人向けサーバーセキュリティソフトの主要製品(トレンドマイクロ/ESET/Sophos/Microsoft Defender)を中小企業の目線で比較し、選び方・費用相場・補助金でコストを抑える方法までまとめて解説します。

なぜサーバーにも専用のセキュリティソフトが必要なのか?

サーバーが暗号化・停止すると、業務全体が止まります。被害の大きさはPC1台の感染とは比べものになりません。とくにランサムウェアは、感染したPCを踏み台にして、サーバー上の共有フォルダを一気に暗号化する手口が一般的です。

サーバー側に「侵入や改ざんを止める仕組み」があるかどうかが、被害の大きさを大きく左右します。PC向けのウイルス対策だけでは、サーバーの脆弱性を狙う攻撃や、24時間動き続けるサーバー特有のリスクは守りきれません。だからこそ、サーバーにはサーバー向けの対策が必要になります。

▶ 関連記事:ランサムウェアとは?感染したら会社はどうなるかを具体的に解説

サーバー用と一般のウイルス対策ソフトは何が違う?

サーバー向け製品は、PC向けソフトとは前提が異なります。主な違いは次のとおりです。

観点 PC(クライアント)向け サーバー向け
対応OS Windows/Mac が中心 Windows Server/Linux/仮想環境に対応
稼働前提 日中に利用・随時停止 24時間365日稼働・低負荷が必須
主な機能 ウイルス対策が中心 ウイルス対策+IPS/IDS(仮想パッチ)・変更監視・ログ監視の多層防御
狙われ方 メール・Web経由の感染 脆弱性を直接突く攻撃・共有フォルダの暗号化

ポイントは「多層防御」です。ウイルスを見つけて駆除するだけでなく、OSやソフトの脆弱性を突く通信を止める(IPS/IDS・仮想パッチ)、重要ファイルの改ざんを検知する(変更監視)といった、侵入そのものを防ぐ仕組みがサーバーには求められます。

サーバーセキュリティにはどんなタイプがある?

サーバーセキュリティの3タイプ(オンプレミス多層防御・クラウド統合型・標準保護)

サーバーセキュリティは、大きく次の4タイプに分けられます。自社のサーバー構成に合わせて選び分けます。

タイプ 特徴 向いている企業
サーバー向け多層防御型 AV+IPS/IDS・変更監視を1本に。オンプレの物理・仮想サーバー向け 社内にファイル/業務サーバーがある
クラウド統合型 PC・サーバー・IaaS(AWS/Azure/GCP)を1画面で統合管理 オンプレとクラウドが混在する
Microsoft標準型 Microsoft 365やAzureに付属・追加費用を抑えやすい すでにMicrosoft中心の環境
WAF(Webサーバー向け) SQLインジェクション等のWeb攻撃を防ぐ別レイヤーの対策 自社でWebサーバーを公開している

多くの中小企業では、まず「サーバー向け多層防御型」または「クラウド統合型」を土台にし、公開Webサーバーがある場合にWAFを足す、という組み立てになります。

法人向けサーバーセキュリティ製品を比較(トレンドマイクロ/ESET/Sophos/Microsoft)

中小企業で候補になりやすい主要4製品を、項目別に比較します。

項目 トレンドマイクロ(Deep Security/Vision One) ESET Server Security Sophos Endpoint(サーバー向け・旧Intercept X) Microsoft Defender
提供元 トレンドマイクロ ESET(キヤノンMJ) ソフォス マイクロソフト
対応OS Windows Server/Linux/仮想 Windows Server/Linux/仮想 Windows Server/Linux Windows Server/Linux
多層防御(IPS/IDS・変更監視) ◎ 仮想パッチが強力 ○ サーバー向け防御 ◎ エクスプロイト対策 ○ Plan2で拡充
EDR/XDR ◎ Vision Oneで統合 ○ 上位で対応 ◎ XDR・MDR対応 ◎ EDR標準
クラウド(IaaS)保護 ◎ AWS/Azure/GCP統合 ◎ Defender for Cloud
管理形態 クラウド統合管理へ移行中 オンプレ/クラウド管理 Sophos Central(クラウド) Microsoft管理画面に統合
費用の目安 サーバー台数・機能で変動(要見積) 1台 年23,000円〜(税抜) サーバー台数課金 サーバー1台 月約3ドル〜
詳細 詳細を見る 詳細を見る 詳細を見る M365/Azureに付属

◎=得意、○=対応。トレンドマイクロの多層防御(Deep Security/後継のTrend Vision One)はサーバーの定番で、仮想パッチによる脆弱性対策が強みです。既存のPC対策と管理コンソールをそろえたい場合は、同じベンダーで統一すると運用が楽になります。

▶ 関連記事:Trend Micro Deep Securityとは?ServerProtectとの違いと後継Vision Oneへの移行を解説

サーバーセキュリティの費用・料金相場はいくら?

サーバーセキュリティの費用は「守り方のレベル(タイプ)」で大きく変わります。おおまかな相場は次のとおりです。

守り方のタイプ 主な内容 費用の目安(サーバー1台あたり)
サーバー向けAV(ウイルス対策中心) 不正プログラム対策が中心 年 2万〜4万円前後
多層防御型(IPS/変更監視付き) AV+仮想パッチ+改ざん検知 月 数千円〜/台(機能・台数で変動)
クラウド統合型・EDR/XDR 検知・対応や統合管理まで 上記+監視・運用費(MDR併用時は別途)
Microsoft標準(Defender for Business servers) M365環境向けの標準保護 1台 月約3ドル〜(60台以下・契約条件による)

たとえばESET Server Security(Windows Server/Linux対応)は1台 年23,000円(税抜)が目安です。トレンドマイクロのDeep Security/Vision Oneはサーバー台数と必要機能で見積りが変わります。
いずれも「入れて終わり」ではなく、監視・運用まで含めた総コスト(TCO)で比較するのがおすすめです。

※価格は改定される場合があります。正確な金額は最新の見積り・公式情報の確認が必要です。

▶ 関連記事:エンドポイントセキュリティの費用はいくら?EPP・EDR・MDRの料金相場と補助金で抑える方法

Microsoft 365やDefenderだけでサーバーは守れる?

Microsoft中心の環境なら、まず検討したいのがMicrosoftの標準機能です。守り方は主に2通りあります。

選択肢 内容 向いているケース
Defender for Business servers Microsoft 365 Business Premium利用企業向け。サーバー1台 月約3ドル〜で追加できる 従業員300名以下・サーバー台数が少ない
Defender for Servers(Defender for Cloud) Plan1はEDR中心、Plan2は脆弱性評価やエージェントレススキャンまで拡充 Azure中心・より高度な保護が必要

Microsoft 365 Business Premiumをすでに契約している企業なら、低コストでサーバー保護を追加できるのが利点です。ただし、Linuxが多い環境や、仮想サーバーを大規模に運用する環境では、専用のサーバーセキュリティ製品のほうが管理・機能面で有利な場合があります。自社の構成に合わせて判断しましょう。

中小企業はサーバーセキュリティをどう選べばいい?

次の5つのポイントで整理すると、自社に合う製品が見えてきます。

① 対応OSと環境:Windows Serverだけか、Linuxや仮想環境(VMware等)、クラウド(AWS/Azure/GCP)も守るかを確認します。
② 多層防御の有無:ウイルス対策だけでなく、IPS/IDS(仮想パッチ)や変更監視があるかがランサムウェア対策の分かれ目です。
③ EDR/XDR・監視体制:検知後の対応(EDR/XDR)や、24時間監視を任せるMDRが必要かを検討します。
④ 既存のPC対策との管理統合:PCとサーバーを同じコンソールで管理できると運用負荷が下がります。
⑤ 費用と日本語サポート:台数課金の見積りと、日本語サポート・導入支援の有無を確認します。

▶ 関連記事:法人向けエンドポイント製品比較(ESET/トレンドマイクロ/Sophos)

サーバーセキュリティの導入に補助金は使える?

サーバーセキュリティの導入・刷新は、「デジタル化・AI導入補助金」などの補助金で費用を抑えられる場合があります。ソフトのライセンス費用だけでなく、導入設定や運用支援まで対象になるケースもあります。

ただし、対象製品・補助率・申請要件は年度の公募要領で変わります。最新の公募要領の確認や、専門家への相談が必要です。アーデントでは補助金を活用したコスト削減のご提案も行っています。

▶ 関連記事:法人向けセキュリティソフトの料金・月額相場はいくら?費用の内訳と補助金で抑える方法

サーバーセキュリティ導入で注意すべき点は?

導入前に、次の点を押さえておくと失敗しにくくなります。

・サーバー負荷と除外設定:業務アプリやデータベースが誤検知・遅延を起こさないよう、除外設定やチューニングが必要です。
・エージェント方式の確認:仮想環境のエージェントレス運用から、エージェント型への移行が必要になる場合があります。
・監視体制:EDR/XDRは「アラートに誰が対応するか」まで決めないと活きません。人手が足りなければMDR(監視代行)の併用を検討します。
・バックアップの併用:万一暗号化されても復旧できるよう、バックアップとセットで考えるのが鉄則です。

サーバーセキュリティに関するよくある質問(Q&A)

Q. PCにセキュリティソフトを入れていれば、サーバー対策は不要ですか?

A. いいえ。サーバーは業務データが集中する最重要資産で、PC向けの対策だけでは守りきれません。サーバーには、ウイルス対策に加えてIPS/IDSや変更監視を備えたサーバー向けの多層防御を別途用意するのが基本です。

Q. Windows ServerとLinuxが混在しています。1つの製品で守れますか?

A. はい。トレンドマイクロやESET、SophosはWindows Server・Linux・仮想環境に対応しており、1つの管理画面で混在環境をまとめて守れます。対応OSのバージョンは製品ごとに異なるため、導入前に確認しましょう。

Q. クラウド(AWSやAzure)上のサーバーも対象にできますか?

A. できます。トレンドマイクロのTrend Vision OneはAWS・Azure・Google Cloud上の仮想サーバーを統合管理でき、MicrosoftのDefender for Cloudもクラウドサーバーの保護に対応します。オンプレとクラウドが混在する環境に向いています。

Q. サーバーセキュリティの費用はどのくらいですか?

A. 守り方のレベルとサーバー台数で変わります。ウイルス対策中心なら1台 年2万〜4万円前後、多層防御型は月数千円/台〜が目安です。Microsoft 365利用企業ならDefender for Business serversを1台 月約3ドル〜で追加できる場合もあります。正確な金額は見積りで確認してください。

Q. 中小企業でもEDRやMDRは必要ですか?

A. サーバーは被害が大きくなりやすいため、検知・対応(EDR/XDR)まであると安心です。ただし24時間の監視は自社だけでは難しいため、人手が足りない場合はMDR(監視代行サービス)の併用を検討するとよいでしょう。

まとめ

サーバーは業務データが集まる最重要資産であり、PC向けの対策だけでは守りきれません。
サーバーには、ウイルス対策に加えてIPS/IDS(仮想パッチ)や変更監視を備えた「多層防御」が欠かせません。
主要製品はトレンドマイクロ(Deep Security/Vision One)・ESET・Sophos・Microsoft Defenderで、対応OS・多層防御・EDR/XDR・クラウド対応・費用で選び分けます。
Microsoft 365中心ならDefenderから、オンプレやクラウド混在なら多層防御型・クラウド統合型が有力です。
導入費用は「デジタル化・AI導入補助金」で抑えられる場合があります。自社のサーバー構成に何が最適か、補助金の活用も含めて、まずはお気軽にご相談ください。

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