標的型メール訓練・セキュリティ教育の費用はいくら?人数別(10・30・50・100人)の料金試算|セキュリオ・MudFix・Sophos Phish Threatを比較【中小企業向け】

標的型メール訓練(社員に本物そっくりの訓練メールを送り、開いてしまうかを確かめる仕組み)とセキュリティ教育のツールは、1人あたり年2,400円〜1万円前後が相場です。
ただし、料金の決まり方が製品ごとにまったく違うため、従業員が何人いるかで一番安い製品が入れ替わります。
この記事では、当社が取り扱うセキュリオ・MudFix(マッドフィックス)・Sophos Phish Threat(ソフォス フィッシュ スレット)の3製品について、従業員10名・30名・50名・100名の会社でいくらかかるかを試算します。
あわせて、Sophos Emailを使うと訓練が追加費用なしで付いてくる点、Microsoft 365の上位プランに含まれる訓練機能、担当者の手間(運用工数)まで含めた比べ方を解説します。
この記事の要点
- ライセンス代だけで比べると、どの人数でもMudFixが最安(訓練のみ年2,400円/人・訓練+教育年3,840円/人・初期費用0円)。
- セキュリオは50名までは月18,000円の定額。10名だと1人あたり月1,800円と割高ですが、40〜50名に近いほど割安になり、教材数とISMS・Pマーク向けの記録機能で差をつけます。
- Sophos Phish Threatは人数が多いほど単価が下がる段階料金(1〜9名年5,040円〜100〜199名年2,671円)。
- 2025年12月10日から、Sophos EmailのライセンスにPhish Threatが自動で含まれるようになりました。メール対策と訓練を一緒に入れるなら、別々に買うより有利です。
- 本当のコストはライセンス代より「年4回の訓練を誰が回すか」。社内に担当者がいなければ、運用を任せられる体制込みで選んでください。
標的型メール訓練の費用は、何で決まる?
費用を左右するのは、次の4つです。
| 費用の要素 | 内容 | 製品による違い |
|---|---|---|
| 料金の数え方 | 1人ごと/一定人数まで定額/人数で単価が変わる | 製品ごとにまったく違う(ここで最安が入れ替わる) |
| 初期費用 | 導入時に1回だけかかる費用 | セキュリオは10万円、MudFix・Phish Threatは0円 |
| 最低契約数 | 何人分から契約できるか | MudFixは6ライセンス〜、Phish Threatは1名〜、セキュリオは50名分の定額から |
| 運用の手間 | 訓練メールの作成・配信・結果の集計・再教育 | 社内でやるか、代行サービスを使うか |
訓練のための専用サーバーは不要で、3製品ともインターネット経由で使うクラウド型です。
そのため、金額の大部分は毎年のライセンス代になります。

▶ 関連記事:従業員へのセキュリティ教育、何からはじめればいい?
3製品の料金体系は、それぞれどう違う?
当社の製品ページに掲載している価格です(税別)。
| 項目 | セキュリオ | MudFix | Sophos Phish Threat |
|---|---|---|---|
| 開発元 | LRM(日本) | JSecurity(日本) | Sophos(英国) |
| 料金の数え方 | 50名まで月額定額・超過分は1名単位 | 1名単位(最小6ライセンス) | 1名単位・人数で単価が下がる |
| 代表的な料金 | ARライト:50名まで月18,000円/50名超は1名月360円 | 訓練のみ:年2,400円/名 訓練+教育:年3,840円/名 |
1〜9名:年5,040円/名 100〜199名:年2,671円/名 |
| 初期費用 | 10万円 | 0円 | 0円 |
| eラーニング教材 | 130種類以上+ミニテスト | 標準教材+自社教材のアップロード | 100種類以上のトレーニング |
| 訓練メールの種類 | フィッシング誘導型 | 添付ファイル型+誘導型(HTMLで自由に作成) | 500種類以上・11か国語 |
| 無料のお試し | 2週間 | 5ライセンスまで無料で検証 | 30日間・100名まで |
| 詳細 | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
セキュリオにはARスタンダード(50名まで月21,000円/50名超は1名月420円)とARアドバンスト(同45,000円/900円)という上位プランもあり、分析ダッシュボードや、間違えた人だけに自動で再教育する機能が加わります。
MudFixには、年1〜2回だけ実施したい会社向けに1回あたり560円/名の回数プランもあります。
従業員10名・30名・50名・100名だと、年間いくら?
いずれも税別・1年分のライセンス代です。セキュリオは初年度だけ初期費用10万円が加わるため、2年目以降の金額を併記しました。
| 従業員数 | セキュリオ ARライト 初年度/2年目以降 |
MudFix 訓練のみ |
MudFix 訓練+教育 |
Sophos Phish Threat |
|---|---|---|---|---|
| 10名 | 316,000円/216,000円 | 24,000円 | 38,400円 | 43,850円 |
| 30名 | 316,000円/216,000円 | 72,000円 | 115,200円 | 111,900円 |
| 50名 | 316,000円/216,000円 | 120,000円 | 192,000円 | 151,200円 |
| 100名 | 532,000円/432,000円 | 240,000円 | 384,000円 | 267,100円 |
1人あたりの月額に直すと、次のとおりです(セキュリオは2年目以降で計算)。
| 従業員数 | セキュリオ ARライト | MudFix 訓練のみ | MudFix 訓練+教育 | Sophos Phish Threat |
|---|---|---|---|---|
| 10名 | 1,800円 | 200円 | 320円 | 約365円 |
| 30名 | 600円 | 200円 | 320円 | 約311円 |
| 50名 | 360円 | 200円 | 320円 | 252円 |
| 100名 | 360円 | 200円 | 320円 | 約223円 |
この表から分かる3つのこと
- ライセンス代だけなら、どの人数でもMudFixが最安です。初期費用もかからないので、まず訓練を始めたい会社の第一候補になります。
- セキュリオは人数が少ないほど割高、50名に近いほど割安です。50名まで同じ月18,000円なので、10名の会社では1人月1,800円ですが、50名なら月360円とMudFixの訓練+教育と同じ水準まで下がります。
- Sophos Phish Threatは30名前後でMudFixの訓練+教育とほぼ同額になり、50名以上ではMudFixの訓練+教育より安くなります。
同じ金額でも、自社が必要としている機能が入っているかで価値が変わります。
▶ 関連記事:セキュリティ教育ツール徹底比較|セキュリオ vs Sophos Phish Threat vs MudFix
Sophos Emailを使うと、訓練の費用はどうなる?
Sophosは2025年12月10日から、メールセキュリティ製品のSophos EmailのライセンスにPhish Threatを自動で含めるように変更しました。
すでにSophos Emailを使っている会社は、追加の申し込みなしでSophos Centralの管理画面にPhish Threatが加わります。
更新のときもSophos Emailだけを更新すればよく、価格の引き上げはないとされています。
Sophos Phish Threat is now bundled with Sophos Email, effective December 10, 2025.
(Sophos パートナーニュース「Sophos Email now includes Sophos Phish Threat」より)
つまり、メール対策と訓練の両方を入れたい会社にとっては、Sophos Email1本で両方がそろうことになります。
| 従業員数 | Phish Threat単体(年) | Sophos Email(Phish Threat込み・年) | Sophos Emailで増える分 |
|---|---|---|---|
| 10名 | 43,850円 | 67,230円 | +23,380円 |
| 30名 | 111,900円 | 190,110円 | +78,210円 |
| 50名 | 151,200円 | 289,800円 | +138,600円 |
| 100名 | 267,100円 | 517,800円 | +250,700円 |
30名の会社なら、Phish Threat単体より年78,210円(1人月約217円)多く払うだけで、迷惑メール・フィッシング・ランサムウェアをメールの入口で止めるSophos Emailが付いてくる計算です。
メール対策をまだ入れていない、または更新時期が近い会社は、別々に買うより先に検討する価値があります。
▶ 関連記事:クラウドメールセキュリティサービスのコスト・費用はいくら?料金相場と補助金で抑えるコツ
Microsoft 365を使っているなら、追加費用なしで訓練できる?
Microsoft 365には「攻撃シミュレーション トレーニング(Attack Simulation Training)」という訓練機能があります。
ただし使えるのは、Microsoft Defender for Office 365 Plan 2(単体で1人月約749円の目安)か、それを含むMicrosoft 365 E5などの上位プランを契約している場合です。
中小企業に多いBusiness StandardやBusiness Premiumには含まれないため、多くの会社では「追加費用なし」にはなりません。
| 選択肢 | 費用の目安 | 向いている会社 |
|---|---|---|
| MudFix | 年2,400円〜/名 | とにかく安く訓練を始めたい |
| Sophos Email(Phish Threat込み) | 年5,178円〜7,728円/名 | メール対策と訓練をまとめたい |
| Defender for Office 365 Plan 2 | 1人月約749円(目安) | Microsoft 365の管理画面で全部そろえたい |
| IPAの無料教材 | 0円 | まず意識づけだけ始めたい |
IPA(情報処理推進機構)は、標的型攻撃メールの手口を学べる映像教材などを無料で公開しています。
訓練ツールを入れる前に、まず全社で見てもらうだけでも、最初の一歩としては十分意味があります。
▶ 関連記事:Microsoft Defender for Office 365のプラン比較|Plan 1とPlan 2の違い・料金
ライセンス代より大きい「運用の手間」はいくら?
訓練は、1回やって終わりでは効果が続きません。
一般に年4回(3か月に1回)程度の繰り返しが勧められています。
そのたびに、訓練メールの文面づくり、配信日の調整、結果の集計、開いてしまった人への再教育が発生します。
| 作業 | 1回あたりの目安 | 年4回の場合 |
|---|---|---|
| 訓練メールの作成・テスト配信 | 2時間 | 8時間 |
| 配信と問い合わせ対応 | 1時間 | 4時間 |
| 結果の集計・経営層への報告 | 2時間 | 8時間 |
| 開いた人への再教育の案内 | 1時間 | 4時間 |
| 合計 | 6時間 | 24時間(時給3,000円で約72,000円) |
この時間の前提は当社の目安で、会社の規模や作り込みの程度で変わります。
それでも、10名の会社ではライセンス代(MudFix訓練のみ年24,000円)より担当者の作業時間のほうが高くつくことが分かります。
そのため、選ぶときは「1人いくらか」だけでなく、次の点を確認してください。
- テンプレートの量:毎回ゼロから文面を作らずに済むか(Phish Threatは500種類以上、セキュリオ・MudFixも標準の文例あり)
- 自動の再教育:開いてしまった人に、その場で教育を表示できるか(3製品とも対応。セキュリオは上位プランで自動トレーニング)
- レポートの出しやすさ:経営層や取引先にそのまま出せる形で集計できるか
- 代行サービス:MudFixには訓練の企画・運用を任せられる代行オプション(Lite/Pro)がある
▶ 関連記事:法人向け標的型メール訓練サービスの選び方|Sophos Phish Threatの活用例で解説
訓練の効果は、何で測ればいい?
訓練の結果としてよく使われるのが「開封率」ですが、製品によって開封率の数え方が違う点に注意してください。
メールを開いただけで数える製品もあれば、リンクのクリックや添付ファイルの実行まで含める製品もあります。
製品を切り替えると数字が急に変わることがあるので、過去の結果と比べるときは数え方をそろえる必要があります。
もう1つ大事なのが「報告率」です。
怪しいと気づいた社員が、すぐ情報システム担当や上司に知らせてくれれば、本物の攻撃メールが来たときに被害を広げずに済みます。
開いた人を責めるより、報告した人を評価する運用のほうが、会社全体の守りは強くなります。
| 指標 | 意味 | 目指す方向 |
|---|---|---|
| 開封率・クリック率 | 訓練メールを開いた・リンクを押した人の割合 | 回を重ねるごとに下げる |
| 報告率 | 怪しいと気づいて担当者に知らせた人の割合 | 回を重ねるごとに上げる |
| 報告までの時間 | 届いてから報告されるまでの時間 | 短くする |
▶ 関連記事:巧妙すぎる偽メールの見分け方|総務担当が知るべきフィッシング対策
人数・目的別に、どれを選べばいい?
| 会社の状況 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| 10〜30名・まず安く始めたい | MudFix | 初期費用0円・年2,400円/名から。最小6ライセンス |
| 40〜50名・教材を充実させたい | セキュリオ | 50名まで定額なので人数が多いほど割安。教材130種類以上 |
| ISMS・Pマークを取得・維持している | セキュリオ | 受講記録・訓練結果を審査の記録にそのまま使える |
| メール対策も同時に入れたい | Sophos Email(Phish Threat込み) | 1本でメール対策と訓練がそろう |
| Sophos Endpointなどを使っている | Sophos Phish Threat | 同じSophos Centralの画面でまとめて管理できる |
| 海外拠点・外国籍の社員がいる | Sophos Phish Threat | 11か国語の訓練とトレーニングに対応 |
他社の製品も含めて横並びで比較して選びたい方は、法人向けセキュリティソフト7社一括比較もあわせてご覧ください。
▶ 関連記事:セキュリオ(Securio)とは?機能・料金プラン・評判とメリット/デメリットを中小企業向けに解説
補助金で費用は抑えられる?
当社の製品ページでは、セキュリオをデジタル化・AI導入補助金の対象ITツールとしてご案内しています。
通常枠では、補助率は原則1/2(小規模事業者は条件により最大4/5)で、クラウドサービスの利用料が対象になります。
補助金を使える場合は、初期費用を含めたセキュリオとMudFixの差が小さくなるので、機能で選びやすくなります。
交付申請には、SECURITY ACTIONの自己宣言IDとGビズIDが必要です。
▶ 関連記事:セキュリティ対策の費用は補助金で抑えられる?デジタル化・AI導入補助金2026の対象・補助率・申請の流れ
よくある質問
Q. 10名の会社でも、標的型メール訓練は必要ですか?
A. 必要です。攻撃メールは会社の規模を選ばず届きます。MudFixなら10名で年24,000円(訓練のみ)から始められ、月に直すと2,000円ほどです。
Q. 訓練メールが本物の攻撃と間違われて、問題になりませんか?
A. 訓練の前に、メールセキュリティ製品やメールサーバーで訓練メールの送信元を許可しておく必要があります。
MudFixは5ライセンスまで無料で試せるので、本番前に自社のメール環境で届くかを確認してください。
Q. 開いてしまった社員を注意すべきですか?
A. 責めないことをおすすめします。責めると、本物の怪しいメールを開いたときに報告しにくくなります。その場で短い教育を見てもらい、報告した人を評価する運用のほうが効果的です。
Q. Sophos Emailを使っていますが、Phish Threatは別に買う必要がありますか?
A. 2025年12月10日以降は、Sophos EmailのライセンスにPhish Threatが含まれています。
Sophos Centralの管理画面で使えるかを確認し、表示されない場合はご相談ください。
Q. 年に何回訓練すればいいですか?
A. 年4回(3か月に1回)程度が目安です。回ごとに難しさを上げ、最初は典型的なフィッシング、次は社内通知風、その次は取引先や社長を名乗るメールと段階的に進めると効果が出やすくなります。
Q. 情報システム担当がいなくても運用できますか?
A. できます。テンプレートが多い製品を選ぶか、MudFixの訓練代行オプションを使えば、社内の作業は対象者の登録と結果の確認が中心になります。当社でも設定と運用のご相談を承っています。
▶ 関連記事:「社長からの指示メール」に要注意!BEC詐欺の手口と対策
まとめ
標的型メール訓練とセキュリティ教育の費用は、1人あたり年2,400円〜1万円前後です。
ライセンス代だけならMudFixがどの人数でも最安で、セキュリオは50名に近いほど割安、Sophos Phish Threatは人数が多いほど単価が下がります。
メール対策も入れるなら、2025年12月からPhish Threatが含まれるようになったSophos Emailが有力な選択肢です。
そして、ライセンス代より大きいのは担当者の手間なので、「年4回の訓練を誰が回すか」まで決めてから製品を選んでください。
この記事の対策に使える当社取扱製品
| セキュリオ(料金・機能) | MudFix(料金・機能) |
| Sophos Phish Threat(料金・機能) | Sophos Email(料金・機能) |

株式会社アーデント 代表取締役。2006年にオフィス専門不動産会社アーデントを創業。その後、オフィス賃貸仲介、ワークプレイス作りに10年以上携わり、合計500社以上のオフィス移転をサポート。2018年よりクラウドPBXを中心にネットワーク、通信分野を専門に400社以上の電話、ネット環境づくりをサポート。2022年より100以上のクラウドサービスの販売を開始。
デジタル化・AI導入補助金を使って、150社以上にクラウドツールを提供。IT活用による業務改善のDXコンサルを提供。ノーコードツールを使ったExcelやAccessからの基幹システム移行によるDX実績多数。サイバーセキュリティ対策の導入も50社以上を担当実績あり。
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