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多要素認証(MFA)の費用はいくら?人数別(10・30・50・100人)の料金試算|GMOトラスト・ログイン・CloudGate UNO・PassLogic・Microsoft 365を比較【中小企業向け】

オフィスでパソコンとスマートフォン、セキュリティキーを使って多要素認証でログインするイメージ

多要素認証(MFA=パスワードに加えてスマートフォンの承認や指紋などで本人確認を重ねる仕組み)の費用は、1人あたり月300〜600円(税別)が中心です。
30人の会社なら、年間でおよそ11万〜22万円が目安になります。

ただし、安い順に並べるだけでは選べません。
製品ごとに「最低何人分から契約できるか」が違うため、10人の会社と50人の会社では、いちばん安い製品が入れ替わります。
この記事では、当社で取り扱う国産の3製品とMicrosoftの選択肢を、10人・30人・50人・100人の年間費用で並べます。

この記事の要点

  • 主な製品の単価は、GMOトラスト・ログイン月300円、CloudGate UNO月400〜600円、PassLogic月480円(いずれも1人あたり・税別)です。
  • 最低契約数は、GMOトラスト・ログインが30ID、CloudGate UNOとPassLogic(クラウド版)が10IDです。10人の会社では単価がいちばん安いGMOが、30人分を払うぶん割高になります。
  • 30人を超えると、単価の安いGMOトラスト・ログインが最も安くなります。100人なら年36万円です。
  • Microsoft 365を使っているなら、「セキュリティの既定値群」で追加0円でMFAを始められます。ただし、他のクラウドサービスへのログインや、端末・場所による制限までは守れません。
  • 月額のほかに、端末を限定する証明書(1台あたり月100〜150円)やセキュリティキー(1本数千円〜)の費用がかかる場合があります。

多要素認証の費用は、何で決まる?

費用を左右するのは、次の4つです。

費用の要素 内容 目安(税別)
ライセンス(月額) 1人(1ID)あたりの利用料。毎月または年払いでかかる 月300〜600円/人
最低契約数 人数が少なくても、この数までは払う必要がある 10〜30ID
初期費用 導入時の設定費用。製品によって無料〜数万円 0円〜(要見積り)
認証の道具 スマホアプリは無料が多い。セキュリティキーや端末証明書は別料金 証明書 月100〜150円/台、キー 1本数千円〜

比較サイトでは「1人あたり数百円〜1,500円」と幅広く書かれていることが多いですが、中小企業がよく使う国産のクラウド型製品は月300〜600円の範囲に収まります。
1,000円を超えるのは、海外の大企業向け製品や、ID管理の上位機能を含むプランです。

利用人数と認証方式によって多要素認証の年間費用が変わることを示す図

▶ 関連記事:多要素認証(MFA)ツール比較|法人向けおすすめ製品と料金・認証方式の選び方

製品ごとの単価と最低契約数は?

当社の製品ページに掲載している料金です(税別・1人あたり月額)。

項目 GMOトラスト・ログイン CloudGate UNO PassLogic(クラウド版) Microsoft Entra ID P1
月額(1人) 300円(プロプラン) 400円〜600円 480円 Microsoft 365 Business Premiumに含まれる
最低契約数 30ID 10ユーザー 10ID —
契約期間 12か月 要確認 サブスクリプション 年契約が中心
主な認証方式 パスキー・ワンタイムパスワード・プッシュ通知・端末制限 パスキー・専用アプリ・セキュリティキー・端末証明書 マトリックス方式(スマホ不要)など9種類 Microsoft Authenticator・パスキー
他のクラウドへの一括ログイン 約8,800アプリ 500以上のクラウド SAML・RADIUS連携 SAML連携
向いている会社 30人以上でコストを抑えたい 10〜30人でMicrosoft 365中心 スマホを配れない・持たせたくない Business Premiumをすでに契約
詳細 詳細を見る 詳細を見る 詳細を見る Microsoft 365で完結
価格の注意:CloudGate UNOはStandard Plus 400円・Enterprise Plus 500円・Smart Pack 600円の3プランで、Smart Pack以外は初期費用がかかります(金額は見積り)。Microsoft Entra ID P1を単体で買う場合の価格は、契約形態や時期で変わるため、販売店でご確認ください。いずれも最終的な金額は見積りで確定します。

10人・30人・50人・100人だと、年間いくら?

最低契約数を反映して、1年分の利用料を試算しました(税別・初期費用とオプションは含みません)。

製品・プラン 10人 30人 50人 100人
GMOトラスト・ログイン(300円) 108,000円※ 108,000円 180,000円 360,000円
CloudGate UNO Standard Plus(400円) 48,000円 144,000円 240,000円 480,000円
CloudGate UNO Smart Pack(600円) 72,000円 216,000円 360,000円 720,000円
PassLogic クラウド版(480円) 57,600円 172,800円 288,000円 576,000円

※GMOトラスト・ログインは30IDからの契約のため、10人でも30人分(年108,000円)がかかります。

人数で「いちばん安い製品」が入れ替わる

  • 10人:CloudGate UNO Standard Plusが年48,000円で最安。GMOは30人分を払うため約2.3倍になります。
  • 20人:CloudGate UNO Standard Plusが年96,000円、GMOは年108,000円。まだCloudGateがわずかに安い計算です。
  • 23人前後:CloudGate Standard Plus(400円×23人×12か月=110,400円)がGMOの年108,000円を上回り、ここで逆転します。
  • 30人以上:GMOトラスト・ログインがいちばん安くなり、100人では年36万円です。

つまり、20人前後までならCloudGate UNO、それより多いならGMOトラスト・ログインが料金面では有利です。
ただし、Active Directory連携や端末証明書が必要かどうかで、選ぶプランが変わります。

▶ 関連記事:CloudGate UNOの料金はいくら?3プランの違いと初期費用、10・30・50・100人の費用試算

MFAの見積りを相談する

Microsoft 365を使っているなら、追加費用なしで始められる?

始められます。
Microsoft 365には「セキュリティの既定値群」という設定があり、オンにすると全員にMicrosoft Authenticator(スマホアプリ)での多要素認証を求められます。
追加の料金はかかりません。

方法 費用 守れる範囲 足りないところ
セキュリティの既定値群 0円 Microsoft 365へのログイン 社員ごとの例外設定ができない。他のクラウドは対象外
Entra ID P1(条件付きアクセス) Business Premiumに含まれる 場所・端末・リスクで細かく制限 Microsoft以外のクラウドは個別にSAML設定が必要
国産IDaaS(GMO・CloudGate等) 月300〜600円/人 Microsoft 365と他のクラウドをまとめて守る 月額がかかる

使っているクラウドがMicrosoft 365だけなら、まず既定値群をオンにするのが最も費用対効果の高い一手です。
一方で、会計・勤怠・顧客管理・ファイル共有などMicrosoft以外のクラウドが3つ以上ある会社は、IDaaS(ID管理をクラウドで提供するサービス)でまとめて守るほうが、退職者のアカウント停止も一度で済み、運用の手間が下がります。

▶ 関連記事:Microsoft 365 Business PremiumとStandardの違いは?差額月1,200円で増えるセキュリティ

▶ 関連記事:Microsoft Entra ID vs Google Cloud Identity 徹底比較|中小企業のIDaaS選び

月額のほかに、かかる費用は?

費用 目安(税別) 必要になる場面
端末証明書(会社の端末以外からのログインを禁止) GMO 月150円/人、CloudGate 月100円/台 私物スマホや自宅PCからのアクセスを止めたい
セキュリティキー(USBやNFCの鍵) 1本 数千円〜1万円程度(買い切り) スマホを持たない社員、管理者アカウント
初期設定・導入支援 0円〜数万円 社内システムとの連携、ルール設計
社員への案内・問い合わせ対応 社内の工数 導入初月にスマホの登録や機種変更の問い合わせが集中

たとえば30人の会社で全員に端末証明書を1台ずつ付けると、GMOは年54,000円、CloudGateは年36,000円が上乗せになります。
CloudGate UNOのSmart Packは証明書2枚分を含むため、1人2台(PCとスマホ)に証明書を入れるならSmart Packの月600円がStandard Plus+証明書2台分(400円+200円)と同額で、初期費用がかからない分だけ有利です。

機種変更の落とし穴:スマホアプリで認証している社員が機種変更すると、新しいスマホでの再登録が必要です。管理者が再登録の手順を用意していないと、その社員はログインできなくなります。導入前に「スマホを替えたとき」「スマホをなくしたとき」の手順を決めておいてください。

スマホを配れない会社はどうすればいい?

現場の社員に会社のスマホを配っていない、私物スマホに業務アプリを入れたくない、という会社は少なくありません。
その場合の選択肢は3つです。

方法 費用 特徴
PassLogicのマトリックス方式 月480円/人 画面に表示された数字の表から、自分だけが知っている位置の数字を入力。スマホも鍵も不要
セキュリティキー 1本数千円〜(買い切り) USBに挿す・かざすだけ。なくすと再発行が必要
端末証明書 月100〜150円/台 会社のPCからだけログインを許可。本人確認ではなく「端末の確認」

PassLogicは、ブラウザだけで完結するためスマホの配布や機種変更の対応が不要です。
工場や店舗など、共用PCが多い職場で選ばれています。

▶ 関連記事:GMOトラスト・ログイン vs PassLogic|国産IDaaS/多要素認証を徹底比較

どの認証方式を選ぶと、安全で安い?

費用が同じでも、認証方式によって守れる強さが違います。

認証方式 強さ 費用 注意点
SMS(ショートメッセージ) △ 送信料がかかる製品もある 偽サイトに入力させる手口で突破されやすい
スマホアプリのワンタイムパスワード 〇 無料が多い 偽サイトにリアルタイムで入力させる手口には弱い
プッシュ通知の承認 〇 無料が多い 承認要求を連打して押させる手口に注意
パスキー・セキュリティキー ◎ 無料〜数千円 偽サイトでは動かないため、フィッシングに強い

これから導入するなら、パスキー(スマホやPCの指紋・顔認証を使う方式)に対応した製品を選んでおくと、追加費用をかけずに最も強い方式へ移行できます。
今回の3製品とMicrosoftは、いずれもパスキー系の方式に対応しています。

▶ 関連記事:多要素認証(MFA)セキュリティ強度ランキング|認証方式の強さと弱点を徹底解説

▶ 関連記事:パスワードレス認証(パスキー/FIDO2)完全ガイド

費用に見合う効果はある?

多要素認証は、いま最も費用対効果の高い対策の一つです。
攻撃者がパスワードを盗んでも、2つ目の確認がなければログインできないからです。
ブラウザに保存したパスワードを盗むマルウェアが広がっている今は、「パスワードを複雑にする」だけでは防げません。

費用の面でも比べてみます。
30人の会社で年11万〜22万円の利用料に対し、不正ログインからの情報漏えいが起きると、原因の調査だけで数十万円(当社の感染調査サービスは300台まで298,000円、詳細レポートは別途500,000円)がかかります。
さらに、パスワード忘れの問い合わせが減る、退職者のアカウントを一括で止められる、といった運用面の効果も見込めます。

▶ 関連記事:インフォスティーラー(情報窃取型マルウェア)とは?ブラウザ保存のパスワードとCookieが盗まれる手口

他社の製品も含めて横並びで比較して選びたい方は、法人向けセキュリティソフト7社一括比較もあわせてご覧ください。

補助金で費用は抑えられる?

GMOトラスト・ログイン、CloudGate UNO、PassLogicのようなクラウド型のサービスは、デジタル化・AI導入補助金の対象になり得ます。
通常枠は補助率が原則1/2(小規模事業者は条件により最大4/5)、セキュリティ対策推進枠は5万〜150万円(小規模事業者2/3・中小企業1/2)で、サービス利用料は最大2年分が対象です。
交付申請には、SECURITY ACTIONの自己宣言IDとGビズIDが必要です。

補助金は年度や公募回で対象・要件が変わります。また、交付決定前に契約・発注したものは対象外です。最新の公募要領の確認と、専門家への相談をおすすめします。

▶ 関連記事:セキュリティ対策の費用は補助金で抑えられる?デジタル化・AI導入補助金2026の対象・補助率・申請の流れ

導入までの手順は?

順番 やること 費用
1 社員が使っているクラウドサービスを書き出す(Microsoft 365・会計・勤怠など) 0円
2 Microsoft 365を使っているなら、セキュリティの既定値群をオンにする 0円
3 利用人数と、スマホを配れるかどうかを確認する 0円
4 人数に合う製品を2つ選び、無料トライアルで試す 0円
5 機種変更・紛失時の手順と、管理者の連絡先を決める 0円
6 管理者アカウントから先に導入し、全社員へ広げる 月額

手順1〜5はお金をかけずに進められます。
とくに管理者アカウントは乗っ取られたときの被害が大きいため、全社導入を待たずに先に守ってください。

▶ 関連記事:退職者のアカウント、ちゃんと削除していますか?情報漏洩リスクを解説

よくある質問

Q. 10人の会社でも多要素認証は必要ですか?

A. 必要です。
攻撃は会社の規模ではなく、パスワードが漏れているかどうかで機械的に行われます。
10人ならCloudGate UNO Standard Plusで年48,000円、Microsoft 365だけなら既定値群で0円から始められます。

Q. Microsoft 365の無料のMFAだけで足りますか?

A. 使っているクラウドがMicrosoft 365だけなら、まずはそれで十分です。
会計・勤怠・顧客管理など他のクラウドも使っている場合は、それぞれのログインが守られないため、IDaaSでまとめて守るほうが安全です。

Q. いちばん安い製品はどれですか?

A. 人数で変わります。
20人前後まではCloudGate UNO Standard Plus(月400円・10ユーザーから)、30人以上はGMOトラスト・ログイン(月300円・30IDから)が料金面で有利です。

Q. スマホを持っていない社員がいます。

A. PassLogicのマトリックス方式なら、スマホなしでブラウザだけで多要素認証ができます。セキュリティキーを配る方法もあります。

Q. SMSの認証コードでも大丈夫ですか?

A. 何もしないよりは安全ですが、偽サイトに入力させる手口で突破されやすい方式です。これから選ぶなら、パスキーに対応した製品をおすすめします。

Q. IT担当者がいなくても導入できますか?

A. できます。クラウドサービスの洗い出し、製品の選定、トライアル、社員向けの案内資料づくりまで当社でお手伝いします。人数と使っているクラウドをお知らせいただければ、年間費用を試算してお出しします。

▶ 関連記事:IDaaS(アイダース)とは?SSO・ID管理ツールの比較と費用相場・選び方

まとめ

多要素認証の費用は、国産のクラウド型製品で1人あたり月300〜600円が中心です。
ただし最低契約数が製品ごとに違うため、20人前後まではCloudGate UNO、30人以上はGMOトラスト・ログインが安くなります。
スマホを配れない職場ならPassLogic、Microsoft 365だけを使っているなら既定値群で0円から始める方法もあります。
まずは社員が使っているクラウドサービスを書き出し、人数と認証方式から自社に合う製品を選んでください。

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