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Windows 11のサポート終了はバージョンごとに来る|24H2は2026年10月13日・バージョン別の期限一覧と「管理しているパソコンほど期限切れになる」理由【中小企業向け】

Windows 11はバージョンごとにサポート期限が来ることを示す図

「Windows 10のサポートが終わったので、パソコンをWindows 11に入れ替えました」。
そうお答えになる会社は、この1年でとても増えました。
ところが、そこで安心してしまうと、次の期限を見落とします。
Windows 11は、Windows 10までとは違い、同じWindows 11の中でもバージョンごとにサポート期限が設定されています

結論を先に申し上げます。
いま多くの会社で使われている「バージョン24H2」のHome版・Pro版は、2026年10月13日にサポートが終わります。
本記事の公開時点で、残り25日です。

この日を過ぎると、そのパソコンには毎月のセキュリティ更新が届かなくなります。

しかも、この件でいちばん危ないのは「きちんとパソコンを管理している会社」のほうです。
マイクロソフトは、IT部門が管理していないパソコンには新しいバージョンを自動的に配りますが、会社が管理下に置いているパソコンには自動では配りません
つまり、管理しているつもりの会社ほど、誰も更新しないまま期限を迎えてしまいます。

本記事では、Windows 11のバージョン別のサポート終了日を一覧にしたうえで、「期限が切れると実際に何が起きるのか」「更新はどのくらい大変なのか」「自社のパソコンがどのバージョンかをどう把握するのか」を、情報システム担当者がいない会社でも進められる形で整理します。

Windows 11に入れ替えれば、もう期限に追われない?

残念ながら、そうではありません。
Windows 11では、年に1回、暦年の後半に「機能更新プログラム」という大きなバージョンアップが提供され、そのバージョンごとにサポート期間が決まっています
バージョンは「24H2」「25H2」のように、西暦の下2桁と半期(H1/H2)で表されます。

サポート期間はエディションによって違います。マイクロソフトの公式資料には、次のように明記されています。

Windows 11 には、年間機能更新プログラムのタイミングがあります。機能更新プログラムは、暦年の後半にリリースされ、Home、Pro、Pro for Workstations、および Pro Education エディションの 24 か月のサポート、Enterprise および Education エディションの 36 か月間のサポートが付属します。
(マイクロソフト「Windows 11 – release information」より)

エディション サポート期間 中小企業でよく使われるか
Home / Pro / Pro Education / Pro for Workstations 公開から24か月 ◎ ほとんどの中小企業はこちら
Enterprise / Education / Enterprise マルチセッション 公開から36か月 △ Microsoft 365 E3/E5などの契約が必要
Enterprise LTSC / IoT Enterprise LTSC 5年〜10年(別枠) △ 産業機器・専用端末向け

ここがいちばん誤解されやすい点です。市販のパソコンに入っているのはほぼ「Home」か「Pro」で、どちらも24か月=2年でサポートが切れます。「Proだから長い」ということはありません。Proが1年長くなるのはWindows 10の時代の話で、Windows 11ではHomeもProも同じ24か月です。

自社のパソコンはどのバージョン?──30秒で調べる方法

期限の話をする前に、まず自社のパソコンが今どのバージョンかを確認してください。費用はかかりませんし、1台あたり30秒で終わります。

  1. キーボードの「Windowsキー」と「R」を同時に押します。
  2. 小さな入力欄が出るので、winver と入力してEnterを押します。
  3. 「バージョン 24H2」「バージョン 25H2」のように表示されます。そのすぐ下の「OS ビルド」の数字もメモしておくと、あとで担当者と話すときに正確です。

設定画面から確認したい場合は、「設定」→「システム」→「バージョン情報」→「Windows の仕様」の欄にも同じ内容が出ます。

台数が多い会社では、1台ずつ見て回るのは現実的ではありません。20台を超えたあたりから、あとで説明するIT資産管理ツールで一覧にしてしまうほうが、結局は早く、そして毎年使えます。

バージョン別のサポート終了日は、いつですか?

マイクロソフトが公表している一覧を、日本語に直して整理しました。この表が本記事の核心です。自社のバージョンを表の左から探して、右の2列のどちらに当てはまるかを確認してください。

バージョン 公開日 Home / Pro / Pro Education / Pro for Workstations Enterprise / Education / IoT Enterprise
26H1 2026年2月10日 2028年3月14日 2029年3月13日
25H2 2025年9月30日 2027年10月12日 2028年10月10日
24H2 2024年10月1日 2026年10月13日 2027年10月12日
23H2 2023年10月31日 終了済み(2025年11月11日) 2026年11月10日
22H2 2022年9月20日 終了済み(2024年10月8日) 終了済み(2025年10月14日)
21H2 2021年10月4日 終了済み(2023年10月10日) 終了済み(2024年10月8日)

赤で示した2つが、これから期限を迎えるものです。
24H2のHome版・Pro版が2026年10月13日23H2のEnterprise版・Education版が2026年11月10日
どちらも、その月の第2火曜日が最後の更新提供日になります。

22H2・21H2は、Home/Pro/Enterpriseのいずれもすでに終了しています。もし社内にこのバージョンのパソコンが残っていれば、すでに数か月から2年以上、セキュリティ更新が届いていない状態です。台数を確認して、最優先で対応してください。

日本時間では、いつ届く更新が最後になる?

マイクロソフトが公表している終了日は2026年10月13日(米国時間)です。毎月の更新プログラムは米国の第2火曜日に公開され、日本にはその翌日の水曜日未明に届きます。
したがって実務上は、2026年10月14日(水)の未明に届く更新が、24H2のHome版・Pro版にとって最後の更新になります。
「13日と14日のどちらが正しいのか」という混乱がよく起きますが、どちらも同じ日を指しています。社内資料に書くときは「米国時間10月13日/日本時間10月14日未明の更新が最後」と併記しておくと、あとで齟齬が出ません。

そもそも、なぜ2年で切れるのですか?

Windows 7やWindows 8.1の時代は、「OSそのものに発売から約10年の期限がある」という考え方でした。これを固定ライフサイクルポリシーと呼びます。
Windows 10以降はモダンライフサイクルポリシーに変わり、OS全体ではなくバージョンごとに期限が設定され、新しいバージョンに上げ続けているかぎりサポートが続くという考え方になりました。
「Windows 11のサポートが短くなった」のではなく、期限の数え方そのものが変わったとご理解ください。だからこそ、1回入れ替えて終わりではなく、毎年の点検が必要になります。

▶ 関連記事:社内の古いPCがサイバー攻撃の入り口になる理由

2026年10月13日には、何が終わるのですか?

マイクロソフトの公式ページには、次のように書かれています。

Windows 11 バージョン 24H2 Home および Pro エディションは、2026 年 10 月 13 日に更新が終了します。これらのエディションを実行しているデバイスは、既知の問題の修正、タイム ゾーンの更新、テクニカル サポート、または最新のセキュリティの脅威からの保護を含む毎月のセキュリティ更新とプレビューを受け取ることができなくなります。
(マイクロソフト「Windows 11 バージョン 24H2 の既知の問題と通知」より)

そして、この日はもう1つ意味を持ちます。同じ2026年10月13日に、別の期限も重なっているのです。

2026年10月13日に終わるもの 対象 何が届かなくなるか
Windows 11 バージョン24H2(Home/Pro) Windows 11に入れ替え済みのパソコン 毎月のセキュリティ更新
Windows 10 の延長サポート(ESU)1年目 Windows 10を延命しているパソコン 2年目を購入しないと更新が止まる
Office 2021 買い切り版のWord・Excelなど セキュリティ更新(延長の仕組みなし)

「Windows 10を延命した会社」と「Windows 11に入れ替えた会社」の両方が、同じ日に締切を迎えます。
買い切り版のOfficeを使っている会社は、そこにもう1つ重なります。
10月13日は、社内のパソコンをまとめて点検する日だとお考えください。

▶ 関連記事:Windows 10のESU(延長サポート)1年目が2026年10月13日に終了|法人向けの費用・「無料延長」の誤解・Windows 11移行と補助金【中小企業向け】

サポートが終わると、実際に何が起きる?──何は起きない?

よくいただくご質問が「期限を過ぎたら、パソコンは使えなくなるのですか」というものです。答えは「使えます。ただし、守られなくなります」です。

期限を過ぎると起きること 期限を過ぎても起きないこと
毎月のセキュリティ更新が届かなくなる パソコンが起動しなくなる、ということはない
新しく見つかった弱点が、直らないまま残り続ける 保存したファイルが消えることはない
不具合が見つかっても修正されない インターネットにつながらなくなることはない
マイクロソフトの技術サポートを受けられない 業務ソフトが突然動かなくなるわけではない

「動くから大丈夫」と判断してしまうのは、ここに理由があります。
見た目は何も変わらないまま、弱点だけが積み上がっていく——これがサポート終了の本当の姿です。
攻撃する側から見れば、「直らないと分かっている穴」は、探す価値のある穴になります。

多くのサイバー保険の約款には、「メーカーのサポートが終了したソフトウェアを業務で使っていたことに起因する事故」を補償の対象外とする条項が置かれています。いざというときに保険が使えない、という事態を避けるためにも、期限の管理は経営側の話として扱う必要があります。

▶ 関連記事:サイバー保険は本当に必要?補償範囲・保険料相場・選び方を徹底解説

なぜ「きちんと管理している会社」ほど期限切れになるのか?

バージョンごとの期限、更新方法の違い、台帳での棚卸しを示す図

ここが本記事でもっとも大切な部分です。
マイクロソフトは、期限が近づいたパソコンに新しいバージョンを自動的に配ります。
ただし、その対象は「IT部門によって管理されていないパソコン」に限られます。
公式ページの記述はこうです。

IT 部門によって管理されていない Windows 11 バージョン 24H2 の Home および Pro エディションを実行しているデバイスは、Windows 11 バージョン 25H2 更新プログラムを自動的に受け取ります。
(マイクロソフト「Windows 11 バージョン 24H2 の既知の問題と通知」より)

パソコンの状態 10月13日に向けて、どうなるか 会社がやるべきこと
管理されていない(個人任せ・設定を触っていない) マイクロソフトが自動で25H2へ上げる 上がる時期を選べないので、業務への影響を事前に確認する
管理されている(WSUS・Intune・資産管理ツール・グループポリシーで更新を制御) 自動では上がらない 自社で25H2を配る。放置すると期限切れになる
更新を「一時停止」にしている/古いバージョンに固定している 自動では上がらない 固定を解除し、配布の計画を立てる

つまり、こういう逆転が起きます。
「更新で業務が止まると困るから、更新を止めておこう」と判断した会社ほど、誰も解除しないまま期限を迎えてしまう。
一方で、何もしていない会社は勝手に上がるので期限切れにはなりませんが、上がるタイミングを会社が選べません
業務ソフトの動作確認をする前に上がってしまい、朝から仕事にならない、ということが起こります。

どちらの状態にも、それぞれの困りごとがあります。目指すべきは「会社が決めた時期に、会社が把握している台数へ、まとめて配る」状態です。そのためには、まず自社のパソコンがどちらの状態なのかを知る必要があります。

▶ 関連記事:Windows Updateを放置していませんか?パッチ管理の重要性

ウイルス対策ソフトやEDRを入れていれば、期限切れでも大丈夫?

これも非常に多いご質問です。答えは「時間を稼ぐことはできますが、代わりにはなりません」です。

対策 できること できないこと
ウイルス対策ソフト(EPP) 既知のウイルスやあやしい動きを止める OS本体の穴そのものは塞げない
EDR・MDR(検知と対応) 入られたあとの動きに気づき、端末を切り離す 入口になっている穴を埋めることはできない
OSの更新プログラム 穴そのものを塞ぐ すでに侵入されている場合の追い出しはできない

家にたとえるなら、ウイルス対策ソフトは「玄関の見張り」、EDRは「侵入されたときに気づく仕組み」、そしてOSの更新は「壊れた窓枠を直す工事」です。見張りを何人増やしても、壊れた窓枠はそのままです。

ただし現実には、業務ソフトの都合ですぐに更新できないパソコンが残ります。
その期間の守りとして、EDRとSOC監視を組み合わせるのは有効な選択です。
あくまで「移行が終わるまでの橋渡し」であって、更新をしなくてよい理由にはならないという前提で使ってください。

▶ 関連記事:エンドポイントセキュリティの費用はいくら?EPP・EDR・MDRの料金相場と補助金で抑える方法

24H2から25H2への更新は、どのくらい大変ですか?

ここは、思ったよりずっと軽い、というのが答えです。
24H2と25H2は内部的に同じ土台を共有しており、「有効化パッケージ(eKB)」という小さな切り替えプログラムを当てるだけで、数分・再起動1回で切り替わります
設定やインストール済みのソフトはそのまま残ります。

更新のしかた どこから使えるか かかる時間・負担
有効化パッケージ(eKB) 24H2から25H2へ上げるとき 数分・再起動1回。設定は初期化されない
機能更新プログラム(フル更新) 23H2など、それより古いバージョンから上げるとき 数十分から1時間以上・再起動が複数回

eKBが使えるのは、24H2に最新の月次更新が当たっていることが前提です。長く更新を止めていたパソコンは、まず月次更新を当ててから切り替える流れになります。

なお、2026年後半に予定されている次のバージョン「26H2」も、24H2・25H2と同じ土台を共有する設計だと公表されています。
24H2から25H2への段差を一度越えておけば、その先の更新も同じように軽く済む見込みです。
この意味でも、今回の更新は「先送りするほど重くなる」性質のものです。

23H2のまま残っているパソコンは、どうすればいい?

23H2は、Home版・Pro版ではすでに2025年11月11日に終了しています。
残っているとすれば、Enterprise版・Education版(期限は2026年11月10日)か、更新を止めたまま放置されたHome版・Pro版のどちらかです。

23H2から25H2へ上げる場合、先ほどの有効化パッケージは使えません。
フルの機能更新プログラムになるため、1台あたり数十分から1時間以上、再起動も複数回かかります。
台数が多い会社では、業務時間内に一斉にやると現場が止まります。

  • 業務が止まってよい時間帯(夜間・休日・長期休暇)を先に決める
  • まず数台だけ先に上げて、業務ソフトが問題なく動くかを確かめる
  • 問題がなければ、部署単位で少しずつ広げる
  • 最後に、上がらなかった台数と理由を一覧にして残す

23H2のEnterprise版の期限は2026年11月10日で、24H2の期限(10月13日)の1か月後です。両方が社内に混在している会社は、10月と11月に2回、別々の作業が発生することになります。先に台数を把握して、まとめられるところはまとめてください。

新しく買ったパソコンが「26H1」だったら?

2026年に入ってから新しくパソコンを購入した会社は、ここを必ず確認してください。
「26H1」というバージョンは、これまでのWindows 11とは性質が異なります。
マイクロソフトは次のように説明しています。

Windows 11, version 26H1 is scoped to support new devices that come to market in early 2026 and is not designed as a feature update for existing devices. This version is not offered as an in-place update from 24H2 or 25H2 on existing devices.
(26H1は2026年前半に市場に出る新しい機器を対象としたもので、既存機器向けの機能更新プログラムとして設計されたものではありません。既存機器では24H2や25H2からのアップグレードとしては提供されません。)

26H1の特徴 実務上の意味
2026年前半に発売された特定の新機種にのみ搭載 自分で選んで入れるものではなく、買ったパソコンに最初から入っている
既存のパソコンから26H1へは上げられない 「新しいから上げておこう」ということはできない
26H1から次の26H2へも上げられない 将来の更新の道筋が、他のバージョンと違う
ホットパッチ(再起動なしの更新)に非対応 再起動のタイミングを他の端末とそろえにくい
IoT Enterprise エディションは非対応 産業用・専用端末では選べない

26H1自体のサポート期限は2028年3月14日(Home/Pro)と長く、いますぐ困るものではありません。ただし、社内のパソコンが「24H2・25H2の系統」と「26H1」に分かれると、更新の手順が2通りになります。今後まとめてパソコンを購入するときは、納品前に販売店へ「どのバージョンが入っていますか」と1問確認することをおすすめします。

LTSCなら、毎年の期限に追われずに済む?

「毎年バージョンを上げるのが大変なので、長期サポート版(LTSC)にできないか」というご相談もいただきます。結論から申し上げると、一般的なオフィス用途には向きません

エディション サポート終了日 備考
Windows 11 Enterprise LTSC 2024 2029年10月9日 延長サポートは提供されない
Windows 11 IoT Enterprise LTSC 2024 2034年10月10日 産業機器・組み込み用途向け

LTSCは、工場の制御端末や医療機器、ATMのように「機能が増えては困る機器」のための版です。
入手にはボリュームライセンス契約が必要で、一般的な事務用パソコンには提供されません。
また、MicrosoftストアアプリやTeamsなど、日常業務で使う機能の一部が含まれていません。

したがって、ほとんどの中小企業にとっての現実的な答えは「毎年のバージョン更新を、負担にならない仕組みにしてしまう」ことになります。その方法は、このあとの資産管理の章で説明します。

▶ 関連記事:仮想化基盤(VMware ESXi・Hyper-V)のセキュリティ対策はどこまで必要?ハイパーバイザーにウイルス対策ソフトを入れられない理由と、ホスト1台で全サーバーが同時に暗号化される仕組み・費用ゼロでできる7つの手順【中小企業向け】

更新を当てたら壊れた、ということは起きますか?

正直に申し上げると、起きます。実際に、本記事の公開直前にもいくつか報告されています。マイクロソフト自身が公表している2026年9月の例を挙げます。

いつの更新か 起きたこと その後
2026年9月8日(KB5124008) ドメインに参加しているパソコンがドメインとの信頼関係を失い、社内アカウントでサインインできなくなる場合がある 回避手順が公開され、修正に向けて対応中
2026年9月8日(KB5124008) リモートデスクトップサービスが応答しなくなる場合がある 2026年9月14日の追加更新(KB5129195)で解決
2026年9月8日(KB5124008) Hyper-V上のLinux仮想マシンで、ホストとの共有フォルダーが見えなくなる場合がある 同じ追加更新で解決
2026年9月8日(KB5124008) 一部のUSBオーディオ機器で音が出なくなる 一部は解決、残りは対応中

この事実は、「だから更新しないほうがよい」という結論にはなりません。
不具合が出たとしても、マイクロソフトは数日から1週間で追加の更新を出して直します。
一方、サポートが切れたバージョンには、その修正すら届きません。

正しい向き合い方は、「全台に同時に当てない」ことです。
まず数台に当てて数日様子を見て、問題がなければ全体に広げる。
この段階的な進め方ができるかどうかが、更新を安全に回せるかどうかの分かれ目になります。
そしてこれは、更新を会社が管理していないとできません。

▶ 関連記事:サイバー攻撃を受けたらまず何をすべき?初動対応チェックリスト

どのパソコンがどのバージョンか、どうやって把握する?

ここまで読んでいただくと、必要なことは1つに絞られます。「どのパソコンが、いま、どのバージョンで、更新はどこまで当たっているか」を一覧で見られる状態を作ることです。

10台程度までなら、Excelの一覧表で十分間に合います。1台ずつwinverで確認し、機種・利用者・バージョン・確認日を書いておけば、翌年も同じ表が使えます。費用はかかりません。

ただし20台を超えると、毎年これを人手でやるのは現実的ではありません。
そこで使うのがIT資産管理ツールです。
パソコンにソフトを入れておくと、バージョンと更新の適用状況が自動で集まり、未適用の端末が一覧で分かります。
多くの製品には、会社側から更新を配る機能も含まれています。

自社で扱っている製品でいうと

当社が取り扱っている製品のうち、この用途に直結するのは次の2つです。どちらもクラウド型で、社外に持ち出しているパソコンにも対応します。

  • LANSCOPE エンドポイントマネージャー:Windowsアップデートの適用状況をレポートで把握でき、1クリックで未適用の端末を確認できます。社外に持ち出したパソコン(VPNにつないでいない端末)にも更新を配信できるのが特徴です。プリンターやルーターなど、ソフトを入れられない機器も台帳に登録できます(最大10,000件)。
  • ISM CloudOne:毎日更新される「セキュリティ辞書」と社内の端末情報を突き合わせ、どのパソコンにどんな弱点があるかを一覧化します。サポートが終了したOS、終了が近いOSの可視化に標準で対応しており、今回のようなバージョン期限の管理にそのまま使えます。

▶ 関連記事:IT資産管理ツールの比較|法人向けおすすめ製品と費用相場・クラウド型の選び方【中小企業向け】

なお、資産管理ツールだけでは「更新できない期間の守り」は埋まりません。
業務ソフトの都合で更新を待つ端末がある場合は、EDRとSOC監視を組み合わせて、その間だけ監視を厚くするという考え方になります。
他社の製品も含めて横並びで比較して選びたい方は、法人向けセキュリティソフト7社一括比較もあわせてご覧ください。

4製品を横並びで比べると

バージョンの把握と更新の配布を担う製品と、更新が当てられない期間の守りを担う製品は、役割が違います。
1つで全部を賄える製品はありませんので、「どこが自社に足りていないか」を見て、足りないところだけを足すという選び方をしてください。

項目 LANSCOPE エンドポイントマネージャー ISM CloudOne SentinelOneデータお守り隊 Sophos MDR
何をする製品か IT資産管理+MDM エンドポイント統合管理 EDR+SOC監視 運用を任せるMDR
バージョンの自動把握
更新プログラムの配布 ◎(社外PCにも配信可) △(適用状況の可視化)
サポート終了OSの可視化 △(台帳で確認) ◎(標準対応) △(Controlオプション)
侵入後の検知・対応 △(ふるまい検知)
24時間365日の監視 ◎(世界8拠点のSOC)
料金の目安(税別) 初期30,000円/契約+月300〜500円/台 初期30,000円+月360〜600円/台 初期0円+月1,000円/台〜 要見積り
この記事での役割 期限を管理する仕組みそのもの 終了間近のOSを自動で洗い出す 更新を待つ端末の守り 社内に担当者がいない場合の受け皿
LANSCOPE エンドポイントマネージャー ISM CloudOne SentinelOneデータお守り隊 Sophos MDR
詳細 詳細を見る 詳細を見る 詳細を見る 詳細を見る

いま何も入れていない会社が最初に足すべきなのは、左の2つ(資産管理側)です。どのパソコンがどのバージョンかを把握できなければ、EDRを入れても「守るべき台数」が分かりません。期限管理という観点では、まず一覧を作れる状態にすることが先になります。

費用はいくらかかる?補助金は使える?

最初に大事な点をお伝えします。
Windows 11のバージョン更新そのものは無料です。
24H2から25H2へ上げるのに、追加のライセンス費用は一切かかりません。
Windows 10のESU(延長サポート)のような有償の延命制度も、Windows 11のバージョンには用意されていません。

では何にお金がかかるかというと、「どのパソコンがどの状態かを把握し、まとめて更新を配る仕組み」と、「更新が当てられない期間の守り」の2つです。

費用をかけずにできること

やること 費用 今日できるか
winverで全台のバージョンを確認する 0円 できる
Excelで機種・利用者・バージョンの一覧を作る 0円 できる
更新の「一時停止」を解除する 0円 できる
業務で使うソフトの対応バージョンを、提供元に確認する 0円 できる
先行して数台だけ25H2に上げ、数日様子を見る 0円 できる
更新をかけてよい時間帯を社内で決める 0円 できる
購入時に「どのバージョンが入っているか」を販売店に確認する 0円 次回の購入から
毎年10月に点検する、と年間予定に入れる 0円 できる

仕組みとして持つ場合の費用(従業員30名・パソコン30台の目安)

項目 内容 費用(税別)
LANSCOPE エンドポイントマネージャー(ライトAプラン) 資産台帳+Windowsアップデート管理 初期30,000円+月300円/台=年108,000円
SentinelOneデータお守り隊 EDR+24時間365日のSOC監視 初期0円+月1,000円/台=年360,000円
初年度合計 約498,000円(月あたり約41,500円)
2年目以降 年468,000円(月あたり39,000円)

比較のために申し上げると、実際にウイルス感染の疑いが出たときのマルウェア感染調査は300台まで298,000円、詳細レポートが別途500,000円で、合わせて798,000円です。1年分の管理費用より高くつきます。しかも調査で分かるのは「何が起きたか」であって、止まった業務も、流出した情報も戻ってきません。

補助金は使えますか?

補助額 補助率
通常枠 5万円〜450万円 原則1/2(小規模事業者は最大4/5)
セキュリティ対策推進枠 5万円〜150万円 小規模2/3・中小1/2(サービス利用料は最大2年分)

デジタル化・AI導入補助金2026では、IT資産管理ツールやEDRなどのITツールが補助の対象になり得ます。申請にはSECURITY ACTIONの自己宣言IDとGビズIDが必要です。

注意点が2つあります。1つは、OSの更新作業そのものは無料なので補助の対象にはなりません。補助金で賄えるのは、IT資産管理ツールやEDRといったITツールの側です。もう1つは、交付決定の前に発注してしまうと対象外になります。要件は年度ごとに変わりますので、最新の公募要領をご確認いただくか、専門家にご相談ください。

▶ 関連記事:セキュリティ対策の費用は補助金で抑えられる?デジタル化・AI導入補助金2026の対象・補助率・申請の流れ【中小企業向け】

今日から何をすればいい?──7つの手順

最後に、順番を整理します。1から6までは費用がかかりません。先に1から6を終わらせてから、7で足りないところだけを仕組みで埋める、という順番が最も無駄がありません。

順番 やること だれが 費用の目安
1 全台のバージョンをwinverで確認し、一覧にする 総務・情報システム担当 0円
2 24H2のHome/Pro、23H2、22H2以前が何台あるかを数える 同上 0円
3 更新の「一時停止」や「バージョン固定」がかかっていないか確認し、解除する 同上 0円
4 業務ソフトの提供元に「25H2で動きますか」と確認する 業務ソフトの担当部署 0円
5 数台だけ先に25H2へ上げ、数日使ってみる 情報システム担当 0円
6 更新をかけてよい時間帯と、上げる順番を決めて全体に広げる 経営者が時間帯を承認 0円
7 毎年これを繰り返せるよう、資産管理ツールで仕組みにする 外部(当社など)と相談 月300円/台〜

いちばん効くのは、手順1です。台数が分からないままでは、いつ・どれだけの作業が必要かを決められません。逆に一覧さえあれば、「24H2が18台、23H2が4台、22H2が2台」という形で、10月13日までに何をすべきかが機械的に決まります。しかもこの一覧は、来年も再来年も同じ形で使えます。

▶ 関連記事:ひとり情シス・情シス不在の会社はセキュリティをどう回す?中小企業の約7割が「各自の対応」という現実と、優先順位・費用・外部の使い方【中小企業向け】

よくあるご質問

Q. 従業員10名の会社でも、バージョンの管理は必要ですか?

A. 必要です。
攻撃する側は会社の規模を見て狙いを決めているわけではなく、「弱点が残っている機器」を機械的に探しています。
むしろ10名の会社のほうが、担当者がいないぶん更新が止まりやすく、期限切れのまま何年も使われがちです。
ただし10台程度であれば、Excelの一覧とwinverの確認だけで十分に管理できます。費用はかかりません。

Q. 10月13日を過ぎたら、そのパソコンは使えなくなりますか?

A. 使えます。
起動しなくなったり、ファイルが消えたりすることはありません。
変わるのは「毎月のセキュリティ更新が届かなくなる」という一点です。
ただしその一点が、新しく見つかった弱点が永久に直らないという状態を意味します。
見た目は何も変わらないので、気づかないまま使い続けてしまうのが最大のリスクです。

Q. Windows 11にもESU(延長サポート)は用意されますか?

A. Windows 11のバージョンには、Windows 10のような有償の延長サポートは用意されていません。
2026年10月13日に同時にサポートが終わるもののうち、ESUが提供されるのはWindows 10側の話です。
Windows 11では、新しいバージョンに上げること自体が無料で、それが唯一の道になります。

Q. Proを使っているので、Homeより長く使えますか?

A. Windows 11では同じです。
HomeもProも公開から24か月で、24H2ならどちらも2026年10月13日に終わります。
36か月になるのはEnterprise版とEducation版で、これらはMicrosoft 365 E3/E5などの契約に含まれるエディションです。
市販のパソコンに最初から入っていることはありません。

Q. 更新すると業務ソフトが動かなくなるのが怖いのですが。

A. その心配は正当です。
ただし「だから更新しない」ではなく、「数台で先に確かめてから広げる」に変えてください。
業務ソフトの提供元に「25H2で動きますか」と1本問い合わせるのが最短です。
どうしても対応していない場合は、その端末だけをネットワークから分けたうえで、EDRとSOC監視で見張る、という一時的な逃げ道があります。

Q. 社員が持ち帰っているノートパソコンも更新できますか?

A. 社内ネットワークにつながっていない端末は、社内のサーバーから更新を配る仕組みでは届きません。
クラウド型の資産管理ツールであれば、インターネットにつながってさえいれば更新の状況を把握でき、配信もできます。
持ち帰りやテレワークが多い会社ほど、クラウド型を選ぶ意味が大きくなります。

Q. 情報システム担当者がいなくても対応できますか?

A. 手順1から6までは、パソコンに詳しくない総務のご担当者でも進められる内容です。
難しくなるのは、台数が増えたときに毎年同じ作業を繰り返すところです。
そこだけを仕組みにするか、外部に任せるかを決めれば、社内に専任者がいなくても回せます。

Q. まず何から相談すればよいですか?

A. 「社内に何台あって、どのバージョンが何台か分からない」という状態からで構いません。
台数と、使っている業務ソフトの名前をお知らせいただければ、10月13日までに何をどこまでやるべきか、費用はいくらかを整理してお返しします。

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まとめ

Windows 11は、入れ替えて終わりではありません。バージョンごとに期限が来る仕組みになっており、Home版・Pro版は公開から24か月で切れます。いま使われている24H2は2026年10月13日、23H2のEnterprise版は2026年11月10日が期限です。
そして、この件でいちばん見落とされやすいのは、「更新を管理している会社のパソコンには、新しいバージョンが自動では配られない」という点です。
更新を止めたまま忘れている会社ほど、期限切れのまま業務を続けてしまいます。
幸い、24H2から25H2への更新は有効化パッケージで数分・再起動1回と軽く、費用もかかりません。
重いのは更新作業そのものではなく、「どのパソコンがどのバージョンか分からない」という状態のほうです。
まずは手順1、全台のバージョンを一覧にするところから始めてください。0円で、今日できます。

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